Clavister(クラビスター)のWebフィルタリングで
生徒による不適切なサイト閲覧を制御

創立から50年以上の歴史を持つ私立高岡向陵高等学校。創立当初から実学教育に力を入れており、1980年代に情報系の授業を開始した。現在はiPadを使った授業も行っている。生徒にとって不適切なWebサイトの閲覧を禁止させるためにWebフィルタリングソフトウェアを利用していたが、運用管理に手間が掛かることと料金が高いことが課題となっていた。また、富山県教育委員会から適切なWebフィルタリングを講じる旨の指示があり、何らかの対策を取ることが必要となっていた。そこで同校が選択したのが、UTM(統合脅威管理)アプライアンスのClavister(クラビスター)だった。従来利用していたWebフィルタリングソフトウェアのように、PC1台ずつにインストールする必要がないため運用管理の手間が少なく、端末ごとに課金される料金体系ではないため、コストを抑えることもできた。

手間とコストが掛かるWebフィルタリングソフトに不満

私立高岡向陵高等学校は、早くから情報科教育に力を入れてきた。現在、情報実習室にPC が約40 台とタブレットが40 台あり、それに加えて各教職員が使用するPC が約60 台ある。校内はLAN とWi-Fi 環境が整っており、生徒はノートPC やタブレットを使って自由にインターネットアクセスできる。
「以前は、生徒にとって不適切なWeb サイトの閲覧を禁止する目的でWeb フィルタリングソフトウェアを利用していましたが、1 台1台にインストールして回る必要があり、手間と時間がかかるだけでなく、端末ごとに課金される料金も割高だと感じられました」。高岡向陵高等学校 情報管理部長の藤川武命氏はこう話す。
また、教職員が利用するPC は、LAN を通じてファイルサーバーなどと接続しており、ネットワークセキュリティ対策を行う必要もあったのだ。

静音性が高くて設置スペースを取らないClavisterに好感

こうした課題をエーティーワークスに相談したところ、Clavister の導入を薦められた。UTM であるClavister が1台あれば、Web コンテンツフィルターだけでなく、アンチウイルスやアンチスパム、侵入検知防御(IDP)、などといったセキュリティ機能が利用できること。また、アカウント管理などの運用管理の手間が不要となり、Web フィルタリングソフトウェアに比べてコストを低く抑えられることを知り、導入を検討するようになった。

「実はClavister を薦められる前に、エーティーワークスからほかのUTM を使ってみないかと言われていたのですが、価格面で折り合いが付きませんでした。ところが、Clavister はそのUTM の5 分の1 ほどの価格であり、コストパフォーマンスが優れていると判断して導入するに至りました」(藤川氏)

Clavisterを初めて見たとき、豊富なネットワークセキュリティ機能を備えている割には、小さくて軽いという印象を受けたと藤川氏は言う。実際に動かしてみると、空冷ファンがないため、静音性が高いことに驚いたそうだ。設置スペースを取らず、稼動音もほとんどしないので専用のサーバールーム以外にも置くことができる製品だった。「ハードディスクやファンなどの稼動部品を持たないため、ハードウェアの障害率が低い点も気に入りました」と藤川氏は話す。

IT担当者の負荷を減らすためにあえて2台を導入

まずは、試しに1 台導入することから始めた。各教職員のノートPC に接続するネットワークにClavister を設置したのだ。なぜそちらから始めたのかというと、生徒のテスト結果などの情報が入ったファイルサーバーの安全性を確保する方を優先するべきだと考えたからだ。そして、Clavister の稼働状況を見て、まったく問題がないことを確認してから2 台目を導入した。Wi-Fi につながるネットワークに設置したのだ。

各教職員のノートPC につながるネットワークと、Wi-Fi につながるネットワークで別々にClavister を設置したことには意味がある。2 つのネットワークで制限を掛ける内容が異なるため、あえて2 台のClavister を導入したのだ。
「1 台のClavister でネットワークごとにIP アドレスの設定などを変えて利用することもできました。しかし、私の後任者がIT にそれほど詳しくない人になった場合、それだと困ると考えたのです」と藤川氏。

そもそも、Web フィルタリングソフトウェアをやめてClavister にした理由の1 つが運用管理の手間をなくすためだった。そうであれば、Clavister を導入する場合も極力IT 担当者の負荷を減らせるようにしたかったのだ。
「2 台導入できたのは、Clavister の価格が予算内で収まる金額だったから。そのコストパフォーマンスの良さを高く評価しています。導入に当たっては、Clavister のキッティングから設置作業まですべてエーティーワークスに依頼し、スムーズに実行してもらいました」

初期設定の変更にもエーティーワークスが素早く対応

Clavisterの導入によって、まず、学校全体のネットワークセキュリティを高めることに成功した。また、情報実習室で生徒がインターネット接続を行う際のフィルタリングも万全に行えている。富山県内の高校に対して、富山県教育委員会から適切なWeb フィルタリングを講じる旨の指示があったが、高岡向陵高校に関してはClavister の導入でそれに対応できた。

現在、各職員のノートPC につながるネットワークに関して、Clavister を使ってログを取っている。そのログを見ると、ネットワークの状況を確認できるためとても重宝している。例えば先日、L2 スイッチが壊れたことがあった。そのとき、ログを見て通信が止まった時間を知ることができた。ちょうど電気工事を行っていて、ブレーカーを落とした瞬間だったのだ。
「そうであれば、L2 スイッチが壊れたのは、電源の故障であることが考えられ、その前提に立ってベンダーに連絡することができました。ログを見ることでネットワーク機器の動きを知ることができるようになったのは、Clavister 導入の大きな効果と言えるでしょう」(藤川氏)

また、導入当初、Web コンテンツフィルターの制限が厳しく設定されていたため、一部のWeb サイトを閲覧できない状況だった。「エーティーワークスにそのことを伝えたところ、素早く問題を解決してくれました。もしも今後、Clavister の問い合わせをしたとしても、同じように素早く対応してくれるだろうと心強く感じています」と藤川氏は話し、笑みを見せる。

今後、VPN を使って自宅から校内のLAN に接続できるようになればいいと藤川氏は考えている。
「IT 担当者である私が学校を出た後にトラブルが生じたときなど、リモート操作で問題を解決できるようになれば、負荷は大きく低減されます。幸い、Clavister はVPN 接続機能を備えているのでいずれは挑戦してみたいですね。そうしたことも含め、エーティーワークスには引き続き力強くサポートしてくれることを期待しています」(藤川氏)

Clavisterの導入によって、コストを抑えつつ生徒による不適切なWebサイト閲覧を制御できただけでなく、学校全体のネットワークセキュリティを高めることにも成功した高岡向陵高校。歴史ある学び舎は、今後も多くの若者たちが青春を謳歌する場であり続けるだろう。

学校法人荒井学園 高岡向陵高等学校

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