ウイルスメールを排除するために管理負荷が少ない
Clavister(クラビスター)を導入

ECサイト「きりいた.com」を運営する株式会社翔南産業。顧客の要望に合わせ、鉄やステンレス、アルミなどといった金属板をレーザーで切断してネット販売している。顧客からの発注メールの中にはウイルスに感染したファイルが添付されたものもある。クラウドメールを利用してフィルタリング(選択的排除)を可能にしたが、クラウドメールのセキュリティをかいくぐるウイルスメールもあり、安全性を高めることは喫緊の課題だった。そこで同社が選択したのが、UTM(統合脅威管理)機器のClavister(クラビスター)だ。

クラウドメールのセキュリティをかいくぐるウイルスメール

株式会社翔南産業が運営するECサイト「きりいた.com」へのオーダーは月に350件ほど。中にはロゴなどのデザインがCADソフトやグラフィックデザインソフト「Illustrator」のデータとして添付されてくることもある。もし、ウイルス感染したファイルを開いたら大きな被害を受けてしまう。それを防ぐため、当初からクラウドメールサービスを利用し、ウイルス感染した添付ファイルをクラウド上で事前にチェックできる体制を整えてきた。
だが、顧客からのメールにまぎれ、クラウドメールのセキュリティをかいくぐってPCに届くウイルスメールやスパムメール(迷惑メール)がまれに存在した。慎重を期するため、より厳重なメールセキュリティのツールを必要とするようになったのだ。

当初はクラウド型のメールセキュリティサービスの利用を考えていたが、その場合、アカウントを管理する役割を誰かが担わなければならない。あいにく同社には専門のIT担当者がいなく、かといってほかの社員の負担を増やすこともしたくなかった。社員は事業拡大に専念してほしいと考えていたからだ。
また、クラウド型のサービスはアカウントごとに料金が発生するため、今後社員が増えていくことを考えると、料金は決して安くないと思えた。

「そんなときに、エーティーワークスからClavisterを使ってみないかという提案を受けました」と翔南産業代表取締役の南長八朗氏は話す。
Clavisterはアプライアンス製品のため、アカウント管理などの手間が掛からないことに加え、PCなどのエンドポイントが増えてもClavisterの許容範囲内であれば費用が掛からない点、そして他社のUTMに比べてコストパフォーマンスが高いことに着目して導入を検討するようになったという。

キッティングから設置作業までワンストップでサポート

「エーティーワークスからClavisterの話を聞くまでは、UTMは大企業が利用する高価な機器だと思い込んでいました」と南氏。UTMはIT担当者のいない中小企業が利用できるほど価格が安いものではなく、運用管理も難しいと考えていたのだ。
だが実際には、ClavisterはハイパフォーマンスかつローコストなUTMであり、運用管理の手間がほとんど掛からないこと、そして小さくて軽い筐体の中に豊富なセキュリティ機能が盛り込まれていることに驚いたという。

Clavisterのキッティングから設置作業まで、すべてエーティーワークスに依頼した。「事前の説明で設置作業のために1時間ほどネットワークが止まることを聞いていたので、業務に支障をきたすことはありませんでした。実際には1時間も掛からずに設置作業が終わり、ネットワークが止まっていたのもほんの10分ほど。Clavisterの導入はとてもスムーズに行われました」と南氏は振り返る。

現在、利用している機能は、アンチウイルスとアンチスパム、Webコンテンツフィルター、アプリケーションコントロール、侵入検知防御(IPS)。これらのセキュリティ機能を備えた機器を別々に導入すると高額になってしまうだけでなく、ネットワーク構成が複雑になり、運用管理の手間が掛かってしまう。その点、Clavisterのように多くのセキュリティ機能が1台に集約されているUTMであれば、導入コストを抑えられるだけでなく、運用管理の手間も省けるため、中小企業には最適だ。
ネットワークに掛かる負荷も少なく、「Clavister導入によってエンドユーザーから通信環境が悪くなったといった声を聞くことはまったくありません」と南氏は言う。

製造業特有の課題もClavisterの導入で解消できる

Clavisterの導入によって課題は解決できた。Clavisterを通り抜けてクライアントPCでウイルスやスパムメールが発見されることはなく、高精度な検知が行われているという。
また、Clavisterを導入することで、社員のセキュリティに対する意識が高まったとも感じている。Clavisterを見た社員が、「これはなんだろう」と疑問を持ち、セキュリティの重要性に関心を抱くようになってきたからだ。

「製造業特有の事象かもしれませんが、製造機械にPCを組み込んだものがあり、その性質上、Windows XPなどの古いOSを使い続けなければならないことがあります。普段はネットワークに接続していませんが、製造機械にトラブルが生じ、ベンダーのリモートサポートを受ける場合はネットワークに接続する必要があります。その際のセキュリティもClavisterがあれば担保できると考えています」。南氏はこう説明する。

VPN接続機能を使ったスマートな働き方の実現も視野に入れる

南氏が中小企業の経営者と話をすると、「ウイルス対策のためにどこの製品を使っているか」と聞かれることがある。そこで「ClavisterというUTMを利用している」と答えると、「Clavisterとは何か」「UTMとは何か」という話になるという。中小企業の経営者の多くはまだ、UTMの存在を知らないのだ。
「中小企業にとって、ライセンス管理の必要がなく、1台のアプライアンスに豊富なセキュリティ機能を備え、しかもローコストで手に入れられるClavisterはネットワークセキュリティを強化するための1番手として薦めたい製品です」と南氏は言う。

翔南産業では現在、ドキュメントファイリングソフトウェアを使って図面などの資料の電子化を進めている。今後、タブレットを使って社外でも閲覧できるようにするためだ。
実際に外から内部資料を見に行く場合、必要となるのがVPN。「その点、ClavisterはVPN接続機能を備えているので安心できます。VPN接続時の設定方法なども含め、エーティーワークスにはこれまで通り充実したサポートを期待しています」と南氏は話し、笑みを見せる。

Clavisterの導入によって、メールだけでなくネットワーク全体のセキュリティを強化した翔南産業。タブレットを使ったスマートな働き方を実現することで、さらなる成長の階段を上って行こうとしている。

株式会社翔南産業

所在地
富山県高岡市東海老坂1525
代表者
代表取締役 南長八朗
事業内容
株式会社翔南産業は、顧客の要望に合わせ、鉄やステンレス、アルミなどといった金属板をレーザー加工して販売している。ECサイト「きりいた.com」も運営。サイト上で簡単に注文できるだけでなく、見積金額まで提示されることが高く評価されている。また、CADやIllustratorなどのデータで描かれた特殊な図面にも対応し、法人や個人の顧客から「便利で使いやすいサイトだ」という評判を得ている。
URL
http://www.s-i-c.co.jp/